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日本固有の物語、日本人作家の原作、日本映画(脚本も含む)を翻案したもの、
日本オリジナルのマンガやゲームなどを映画化した作品を紹介。
索引
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鍵
La Chiave ジョバンニ・ティント・ブラス監督 谷崎潤一郎原作の小説を1940年のベニスを舞台に置き換えて映画化したもの。原作に比べると性に大らかなイタリア映画らしくコメディ風にアレンジされている。 ベニスの街に住む初老の紳士ニノには、少し年下の美人妻テレサがいた。あまりにも貞淑すぎる妻に、エロティックな世界に目覚めさせようと若い男(娘の恋人)を仕向ける。やがて妻は性にめざめ、衝動的に刺激や興奮を求めるとんでもない女に変化していく。愛と嫉妬の間に苦しみ、肉体と精神のバランスが狂いだした家族…。 監督は『ナチ女秘密警察/SEX親衛隊(サロン・キティ)』『カリギュラ』などのイタリアン・エロスの巨匠ティント・ブラス監督。製作はヴィスコンティ映画で有名なジョバンニ・ベルトルッチ。 Tinto Brass e Stefania Sandrelli dal set de "La Chiave"(イタリア語ですがインタビュー映像) | ティントブラスコレクション 鍵 鍵・瘋癲老人日記 |
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午後の曳航
The Sailor Who Fell from Grace with The Sea ルイス・ジョン・カルリーノ監督 三島由紀夫の原作。美しい母を愛する息子。憧れていた海の男が「母の男」となるのを垣間見た彼は…。小説はもちろん日本が舞台だが、外国に移し変えて製作された。世界を問わず、子供の心理描写、残酷さを描いたものとして素晴しい作品である。また、この映画は撮影の巧さもあって三島文学の映画化作品の中でも愁眉なものだと認識している。ネコ好きは見ないこと。 ハリウッド製伝記映画『ミシマ』はこちら。 | |||||||
肉体の学校
L'ECOLE DE LA CHAIR 1998 仏・ルクセンブルグ・ベルギー合作 ブノワ・ジャコー監督 製作 ファビエンヌ・ヴォニエ 脚本 ジャック・フィエスキ イザベル・ユペール ヴァンサン・マルティネス ヴァンサン・ランドン 三島由紀夫原作。2006年になってようやく日本で公開された。『8人の女たち』にも出演していた、フランスを代表する女優イザベル・ユペールが主演。 Yukio Mishima Film Review From 1989 『肉体の学校』ではなく『ミシマ』が作られた時のこの解説がおもしろかったので(英語です)。 Yukio Mishima Film Review From 1989 | |||||||
ピーター・グリーナウェイの枕草子
The Pillow Book ユアン・マクレガー 緒形拳 吉田日出子 ジュディ・オング ヨシ笈田 『枕草子』を(原作ではないが)モチーフにした異色作。劇中では吉田日出子が清少納言役(叔母役と二役)で登場し、『枕草子』を読んだりする。ヴィヴィアン・ウー扮するナギコは京都生まれ。香港でモデルとして成功している。幼い頃誕生日には父に身体に筆で文字を書かれるという儀式を(まるで耳なし芳一ですな)してきた彼女は、その感覚を求めて男を探す。やがて彼女の前に一人の翻訳家(マクレガー)が現れて愛するようになる。しかしゲイの出版社の社長にその関係を断ち切られ、翻訳者は自殺。ナギコはその復讐のため…といった『枕草子』とは何の関係のないお話。う〜ん、漢字のイメージが身体に浮かんだり(よく見ると変な言葉も)、日本の音楽(声明風)が常に漂ったりするのは、欧米人がこうあって欲しいと願う「日本像」にすぎない。ただし美的な創造はなされている。相変わらずマルチ画面を多用した映像を作っているが、好きな人にはたまんない魅力なのでしょうが。まあマクレガーは全裸で登場するし(他の男も)ホモの日本人にはこたえられないかもね。ナギコ(諾子と書く)役は日本人を予定していたが完璧な英語を話せる女優がいなかったためウーになったそうだ。情けない。その結果日本語と中国語と英語が錯綜している。 Trailer: The Pillow Book (Peter Greenaway, 1996) | ピーター・グリーナウェイの枕草子【字幕版】 |
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日の名残り
The Remains of The Day ジェームズ・アイボリー監督 英国在住の日系人カズオ・イシグロが原作。英国文学最高の賞であるブッカー賞を得た作品。イギリスのオックスフォードにある名門貴族の館を舞台に、そこに数十年仕えた執事の人生を描く。あまりにもイギリスイギリスしたこの映画の原作が日系人だというのにまずびっくりした。 The Remains of the Day "chinaman scene" | |||||||
上海の伯爵夫人
THE WHITE COUNTESS ジェームズ・アイボリー監督 大戦前夜、1930年代の上海。妻子と視力を失われ、絶望のまま無為な日々を送るアメリカ人外交官。ロシア革命によって亡命を余儀無くされ、生活のためクラブのダンサーとして働く美しき伯爵夫人。そして日中を行き来しつつ大きな影響力を持つ謎の日本人マツダ。この3人の出合いを軸に時代の波に翻弄される人々の運命を華麗な映像美で綴る。 ブッカー賞受賞、英国在住の日系人カズオ・イシグロが原作(オリジナル脚本)。イシグロは小津安ニ郎監督の『秋刀魚の味』が好きで、初期の小説『浮世の画家』の執筆中は笠智衆の顔を思い浮かべていたというほどの日本映画好き。5歳の時、長崎からイギリスに移住したが、上海生まれの父が持っていた30年代の上海の時代の写真をよく見ていたという。「緊張に満ちた30年代の上海は魅惑的に思えました」と語る彼が、この脚本を書く大きなモチーフとなったようだ。 ジェームズ・アイボリー監督は『日の名残り』に次いでイシグロ2本目の作品。監督は全く違う作品を彼に依頼していたのだがこの作品を読んで衝撃を受け、すぐに魅了され映画化を決めたという。マツダ役の真田広之に関しては『たそがれ清兵衛』『ラスト・サムライ』を観て気に入っていたので起用したとのこと。真田がもっともっとハリウッド、アジア、ヨーロッパで高く評価されるきっかけになるとよいですね。因みに主役のナターシャ・リチャードソンはこの映画で母(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)、叔母(リン・レッドグレーヴ)と「家族役」で共演している。 公式サイトはこちら |
カズオ・イシグロの新作。 秋刀魚の味 |
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卍ベルリンアフェアー
The Berlin Affair リリアナ・カヴァーニ監督 日本版のビデオ(これも僕が少し関わっていた)はすでに廃盤なので見ることができない。しかしさすがyoutubeにはいくつかアップされている。しかし思いっきり「Lesbian Movie」と紹介されているので子どもは見ないように。(制限あり) Berlin Affair 1 | |||||||
荒野の七人
The Magnificent Seven 黒澤明『七人の侍』が原作。(脚本は橋本忍・小国英雄も)しかし、映画にはクレジットなし(「東宝」だけ)。今見るとオールスターキャストみたいだがユル・ブリナー以外は皆駆け出しの新人だった!ブリナーが惚れ込んで自ら翻訳権を獲得。企画に加わり、「勘兵衛」役を演じた。それぞれのガンマンは侍と必ずしも原作通りリンクしていないが、コバーン=宮口(久蔵)は良く似ている。このあと原作を離れて続編『続・荒野の7人』『新・荒野の7人/馬上の決闘』『荒野の七人/真昼の決闘』が作られる。 僕の年代の男はこのエルマー・バーンスタインの主題曲を聴くだけで血が騒ぐ。 Magnificent Seven Tribute | |||||||
宇宙の7人
Battle beyond The Stars 黒澤明『七人の侍』の焼き直し。ロージャー・コーマン門下のスタッフが集結し、彼の映画にしては莫大な制作費を投じた1本。ジェームズ・キャメロンが特撮を担当した。 Battle Beyond The Stars trailer | 宇宙の七人 | ||||||
ラストマン・スタンディング
Last Man Standing 黒澤明『用心棒』を下敷きにした。舞台・時代が違うだけでほぼ同じストーリー。仲代の役をウォーケンというのはGOOD!危ない目つきがぴったしだと思った。しかしラストの対決は銃ではねえ。無理だよねえ。『レッド・サン』で懲りなきゃねえ。 メタリカの"Enter Sandman"を使ったトレーラー Last Man Standing Trailer | |||||||
荒野の用心棒
Per un Pugno di Dollari セルジオ・レオーネ監督 黒澤明『用心棒』(共同脚本菊島隆三)が原作。今となっては信じられない話だがイーストウッドの役はヘンリー・フォンダ、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーン、リチャード・ハリソン(後にニンジャ映画で活躍)が候補だった。結局、人気テレビ西部劇シリーズ『ローハイド』を見たレオーネが一番最後にイーストウッドに決めた。イーストウッドは、当時ハリウッドで売れなくなっており、イタリアに新天地を見い出したのである。この作品と『夕陽のガンマン』の世界的大ヒットによって、彼は再びハリウッドで大スターヘの道に返り咲いたといえる。だから1990年のカンヌで『夢』がオープニング上映されたとき祝福のためにわざわざやって来て、「クロサワこそ我が映画人生の原点だ」とコメントしていた。その彼がこの映画から約40年後に日本語の映画を作るわけですね。 因みにマカロニウエスタン『新・荒野の用心棒』『続・荒野の用心棒』は全く無関係。(『椿三十郎』だったら面白かったが。それはともかく『続〜』は傑作。必見! イーストウッドは自らキャラクターのファッションを作り上げた。黒いジーンズや帽子、彼自身はタバコを喫わないが、ビバリーヒルズの店で買った黒いタバコをわざわざ持ち込んで使った。 Per un pugno di dollari | |||||||
暴行
The Outrage 黒澤明『羅生門』(原作は芥川竜之介『薮の中』)を西部劇に翻案した異色作。裁判や核となる回想シーンも含めてかなり忠実に「翻案」している。西部の荒野のど真ん中(さびれた無人駅)なのに『羅生門』と同じように土砂降りの雨から始まるというのが少し変だが。ポール・ニューマン=三船、ローレンス・ハーベイ=森、クレア・ブルーム=京、ウィリアム・シャトナー=千秋という配役。クレジットに黒澤の名はないが、オリジナルが『RASHOMON』である旨は表記している。 | |||||||
暴走機関車
アンドレイ・コンチャロフスキー監督 「大変な事件に巻き込まれた主人公が、クタクタでやっと無事に家に帰るのだが、そんな事件を全く知らない妻が、ごく普通におかえりと迎える」 というとてもシニカルなものだったが、この映画にはそれがない。それでも僕はアクション部とか、人間の描き方は純粋なハリウッドの監督とは違った感性がそこここに見られて、それなりに面白い映画だと思った。なお『スピード』は「『暴走機関車』のオリジナル脚本を参考にして書いた」と脚本家のグラハム・ヨストが告白している。また、前述のフリードキンは『フレンチ・コネクション』の車と高架線上の列車との有名なチェイスシーンは『天国と地獄』に触発されて作ったと言っている。 アカデミー主演男優賞にジョン・ヴォイト、助演男優賞にエリック・ロバーツ、その他編集賞にもノミネートされた。 Runaway Train trailer (Cannon Films) | 全集 黒澤明 〈第5巻〉 |
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Godzilla
ローランド・エメリッヒ監督 冒頭に出て来る日本の漁船では皆が相撲を観戦している。この船員の中の生き残りが「ゴジラ」と呟く。この映画についてはこれ以上何も言いたくはない…。でも一言だけ:マジソン・スクエア・ガーデンで卵から孵った子供たちが皆「ミニラ」だったら拍手喝采してやったのになあ。 Godzilla theatrical trailer | |||||||
怪獣王ゴジラ
Godzilla, King of the Monsters! 1956 テリー・モース監督 東宝の第1作『ゴジラ』をベースに、海外特派員スティーブがゴジラの東京襲撃をレポートするというシチュエーションで新たに撮影し、再編集したもの。アメリカ人の多くはこのバージョンでゴジラに親しんでいる。スティーブ役は後テレビシリーズ『ペリー・メイスン』『鬼警部アイアンサイド』で日本でもお馴染みになったレイモンド・バーである。主たるストーリー、本多猪四郎監督、円谷英二特撮監督、伊福部昭音楽、宝田明、河内桃子、平田昭彦、志村喬らスタッフ・キャストもきちんとオリジナルが活かされている。「ゴジラ」はすでにアメリカンポップカルチャーの代表格。それに至った経緯が右の2冊の本に記されている。2004年11月にはハリウッドで「スターの殿堂」入りを果たした。生誕50年を迎えたゴジラがハリウッド大通りの歩道「ウオーク・オブ・フェイム」に名前入りの記念の星形プレートを埋め込まれた。大スターが名前を列ねるここには、ミッキーマウスなどアメリカの代表的なキャラクターもあるが、日本のキャラクターは初めてである。 このほかハリウッド映画には『クーリー・ハイ』『マーズ・アタック!』『ピーウィーの大冒険』『サンセット大通り』『ワン・クレイジー・サマー』などにチョイ出。 Godzilla, King of the Monsters trailer 『バンビ、ゴジラに会う』(マーヴ・ニューランド監督)のショートアニメがあるが、バンビが草原で戯れている時に突然ゴジラの足が現れてバンビを踏みつぶすというだけの衝撃的な作品。 また、英語の接尾語”〜zilla”は巨大なものを表す言葉として定着している。 ティム・バートン監督は子供の頃なりたかった職業は「ゴジラの中に入っている人」だったそうだ。いつか来日した時、僕の同僚がインタビューすることになり、僕はゴジラのぬいぐるみをあげたらとアドバイスした。ティム・バートンは凄く喜んでくれたそうだ。だから早く彼にゴジラ映画作らせてくれー。 bambi meets godzilla | 怪獣王ゴジラ〈海外版〉 |
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シティ・ハンター
城市猟人 製作総指揮レイモンド・チョウ ジャッキーは他の映画同様かなり危険なスタントをこなしていて、見どころは満載。ゴクミもなかなか機敏なアクションで応えている。豪華客船を乗っ取ったテロリストとの戦いがモチーフだが、話にかなり無理があり、罪もない人がバンバン殺されてしかも明るいというのがスッゴク変である。 ジャッキーはゲーム「ストリートファイター」のパロディ場面で「隈取りをした相撲取り」に変身したり女装したり悪のりしすぎ。まあ、早い話「トンデモ映画」のひとつ。酒でも飲みながら「ツッコミ」まくりで楽しんでください。 Jackie Chan :City Hunter Vs Street Fighter | シティハンター CITY HUNTER シティ・ハンター 全18巻 |
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ブラインド・フューリー
Blind Fury フィリップ・ノイス監督 笠原良三脚本の『座頭市血煙り街道』が原作。勝プロに正式に映画化許諾を得て製作されたと言う。ベトナムで目を失った男(ルトガー・ハウアー)が、マシンガンを手にしたギャングどもを刀でぶった斬るという。やれやれ銃には刃物では無理だってことはまだ分からないのか?おまけに目が不自由じゃなあ。危なくてしょうがねえ。 Blind Fury Trailer-1989 | 座頭市血煙り街道 |
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ベルサイユのばら
LADY OSCAR 1979 ジャック・ドゥミ監督 池田理代子の漫画が原作。日本映画だが、スタッフ・キャストともフランス人を中心に製作された。資生堂とタイアップして大々的に宣伝されたが大スカ映画だった。主役のマッコールは後にルチオ・フルチ監督のホラーの常連になった。すぐ脱いだ。監督は『シェルブールの雨傘』の人。 Lady Oscar Live Action | ベルサイユのばら |
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ザ・リング
The Ring 2002 ゴア・ヴァービンスキー監督原作:鈴木光司 音楽: ハンス・ジマー 脚本: アーレン・クルーガー 撮影: ボジャン・バゼリ ナオミ・ワッツ マーティン・ヘンダーソン ブライアン・コックス デヴィッド・ドーフマン 鈴木光司原作の大ヒットホラーを、スピルバーグのドリームワークスが映画化。日本の映画(テレビムービーもあった)よりは恐くない。監督は『ザ・メキシカン』『マウスハント』の人。 | リング |
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スーパーマリオ 魔界の帝国の女神
SUPER MARIO BROS. ロッキー・モートン&アナベル・ヤンケル監督 SUPER MARIO BROS THE MOVIE TRAILER | スーパーマリオ |
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ストリート・ファイター
Street Fighter スティーブン・E・デ・スーザ監督 大ヒット・ゲームの実写による映画化。世界征服をもくろむバイソン将軍は、宿敵ガイル大佐をおびき出す為に大量の誘拐事件を巻き起こす。罠と分かっていながら彼らを助けに行こうとする大佐の前に、次々と同志のファイター達が集まってくる…。名優ラウル・ジュリアの劇場映画の遺作となってしまった。スティーブン・E・デ・スーザ監督は『ダイハード』や『バトルランナー』などアクション映画の脚本家として知られる。 TRAILER STREET FIGHTER | |||||||
ストリートファイター ザ・レジェンド・オブ・チュンリー
STREET FIGHTER: THE LEGEND OF CHUN-LI
アンジェイ・バートコウィアク監督 春麗は裕福な家庭に生まれたひとり娘。幼いころから大好きな父親にカンフーを習い、香港の豪邸に暮らしながら幸せいっぱいな暮らしの中で育っていった。しかし、ある日突然謎の組織“シャドルー”の暴漢が彼女たちの前に現れ、春麗の目の前で父親が拉致されてしまう。それから10年後。哀しみを背負いながらも春麗は美しく育ち、一流ピアニストとして活躍するようになった。そんなある日彼女のもとに古い中国語で書かれた絵巻物が届く。母を病で亡くし天涯孤独となった春麗は、絵巻物の情報をもとに、彼女を導く存在となるゲンがいるバンコクへ向かった。そして出会ったゲンから、父がシャドルーに監禁されたまま生き長らえていることを知らされる。彼女は父親の行方の救出を決意。可憐な少女だった春麗はきびしい修行を重ね、強く美しい“ストリートファイター”となり、父親を助け出すため、犯罪組織に立ち向かう…。 全世界で2500万本を売り上げたといわれるカプコンの対戦型格闘ゲームが原作。1994の「怪作」から15年を経て再び実写化された。今回は人気キャラクターの春麗(チュンリー)を主役にした作品でストーリーはオリジナル。主演はTVシリーズ『ヤング・スーパーマン』のクリスティン・クルック。共演に『グリーンマイル』のマイケル・クラーク・ダンカンなど。監督は元カメラマンで『評決』『愛と追憶の日々』などを手がけ、『ロミオ・マスト・ダイ』で監督としてデビューしたアンジェイ・バートコウィアク。アクション監督は『マトリックス』三部作や『スパイダーマン2』を手がけたディオン・ラム。彼は香港生まれのアクション俳優で昔TVドラマ『ザ・ハングマン』のドラゴン役で出演していた。 Street Fighter: The Legend of Chun-Li Trailer 2009 HD 公式サイト | |||||||
冥土の飛脚
The Lover's Exile 1980 マーティ・グロス監督・製作・編集・脚本 人形浄瑠璃(文楽)の人間国宝、文化功労者の吉田玉男の操演を記録したドキュメンタリー映画。近松門左衛門の原作の演目である。『冥土の飛脚』は北野武監督の『DOLLS』のモチーフでもある。芸術の域まで達している「人形劇」はおそらく世界には文楽以外にはないだろう。 |
Shall we Dance? シャル・ウィ・ダンス?
Shall we Dance? 2004 ピーター・チェルソム監督 周防正行監督の大ヒット映画 『Shall We ダンス?』(1996)のリメイク。このオリジナル映画はアメリカで公開され、思わぬヒットとなったためハリウッドがリチャード・ギア、ジェニファー・ロペス、スーザン・サランドンといった大物俳優を配して映画化した。黒澤作品やホラー、アニメやマンガを原作にしない日本のコンテンツのハリウッドリメイクは快挙といえるだろう。驚いたのは、ストーリーや登場人物のキャラなどがほとんど同じこと。役所広司、草刈民代、竹中直人、渡辺えり子、田口浩正ら主なキャラがそのまま踏襲されている。強いていうならば台詞がハリウッド風にやや粋に、主人公と妻の関係も夫婦愛・家族愛が協調されている点。その代わり周防監督独特の間の取り方のおかしさは無い。やはり圧巻はクライマックスのコンクールシーンでこれはさすがハリウッドで、カメラワークの華麗さ、編集の切れにはともに圧倒される。さて、根本的なことかもしれないが、日本における「社交ダンス」のポジションとアメリカにおける「社交ダンス」のポジションの違いなのだが。日本の普通のサラリーマンが社交ダンスをやるというのはかなり唐突だということでこのお話が成立していると思うのだが、結構ダンスパーティなど普通に行われているアメリカではどうなのでしょうかねえ?なにせフレッド・アステアを生んだ本場なので。まあともかく、ロペスの最後の笑顔には心洗われたですね。それにしても周防監督やっと次の作品ができて、次も外国でヒットするようがんばって欲しいものである。 Shall We Dance? Movie Clip | ||||||
南極物語
EIGHT BELOW 2006 フランク・マーシャル監督 有名なタロ・ジロの実話を基に、南極に取り残された犬たちと大自然との闘い、そして犬たちをやむを得ず置き去りにした人間たちの苦悩を描いた高倉健主演、蔵原惟繕監督の感動作『南極物語(1983)』をハリウッド(ディズニー)がリメイク。オリジナルは長い間日本映画歴代興行記録1位だった大ヒット作で、その公開からなんと23年を経て再映画化されたわけだ。もともとディズニーの実写映画といえば動物や大自然を描いたものが得意なわけで、むしろ遅すぎるくらい。やはり犬が生きていた!というシーンは日米どちらの作品も、もう涙の嵐だなあ。ハリウッドのうまさはやはり「犬」の描き方でしょうか?いずれにせよ、リメイクも現代風に非常によくアレンジされていると思った。 Eight Below Trailer | 南極物語 |
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薬指の標本
L' ANNULAIRE 2004 ディアーヌ・ベルトラン監督 20歳のイリスはある日、働いている工場で誤って薬指の先を切り落としてしまう。彼女は仕事を辞め、知人のいない港町へと引っ越した。やがて彼女は、不思議な標本室で標本作製士の助手という働き口を得る。ある日、イリスは標本作製士の中年男から一足の靴をプレゼントされる。男に頼まれ、その靴を履き続けるイリスだったが…。 小川洋子の小説は海外ではフランスで最も出版されているという。 女流監督ベルトランは、「数年前友人が電車に乗り遅れ、駅でふと買ってみたのが『薬指の標本』だった。その友人に薦められて読むと映像のイメージがすぐにわき、読み終わると同時に映画にしたいと思った」という。この作品になんと『青ひげ公の城』のイメージをとりこんだ。小川洋子はそれを知らなかったが「作者が意図していなかったところへ映画が歩んでいくとき、いいことが起こる。思わぬ方向から光が差し込んでくることがある」とキネマ旬報で河原晶子のインタビューに答えている。 Eight Below Trailer | 同じ原作者の映画 |
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ハイ!ハイ!パフィー・アミユミ
日本のアイドルペア、PUFFYを主人公にしたアニメシリーズ。アメリカで大ヒット。本国日本では少し人気が落ち目になっていたところをこのアニメで火がつきまた人気を取り戻した。PUFFY本人や曲がアメリカでヒットしたわけでもないし、キャラが本人たちとまったく似ていないのになぜ???それとも似てないから受けた? |
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美しさと哀しみと
TRISTESSE ET BEAUTE 1985仏 ジョイ・フルーリー監督 原作:川端康成 脚本:ジョイ・フルーリー ピエール・グリエ 撮影: ベルナール・リュティック 音楽: ジャン=クロード・プティ シャーロット・ランプリング ミリアム・ルーセル アンジェイ・ズラウスキー ノーベル文学賞受賞者、川端康成の原作。 女子高生の頃、中年の小説家に妊娠させられた過去をもつ女が主人公。やがて女は日本画家として成功するが、過去の痛みからかレズビアンになってしまい、美貌の弟子と関係を持つ。ところが過去を知った弟子が師匠のために、昔の男に復讐するという内容で、かなり官能的な描写も多い、サスペンスフルな小説。京都と鎌倉という古都が舞台になっている。1965年に篠田正浩監督、主演八千草薫&加賀まりこで映画化されている。 このフランス映画は話の展開はほぼ原作通り。彫刻家レア・ウエノ(ランプリング)は、二十年前に別れた小説家ユーゴー(ズラウスキー)と再会した。レアとレズ的関係にある弟子のプルダンス(ルーセル)は、初めは嫉妬を覚えるが、別れた当時の師の悲しみと憎しみを知り復讐を決意する。 当初、プルダンス役にはナスターシャ・キンスキーが決まっていたが、直前で降番した。 | 美しさと哀しみと (中公文庫) 美しさと哀しみと |
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サイレントヒル
SILENT HILL 米日加仏合作 2006 クリストフ・ガンズ 監督 製作:ドン・カーモディ サミュエル・ハディダ 製作総指揮:ヴィクター・ハディダ アンドリュー・メイソン 山岡晃 脚本:ロジャー・エイヴァリー 撮影:ダン・ローストセン クリーチャーデザイン:パトリック・タトポロス プロダクションデザイン:キャロル・スピア 衣装デザイン:ウェンディ・パートリッジ スーパーバイザー: パトリック・タトポロス ラダ・ミッチェル ショーン・ビーン ローリー・ホールデン デボラ・カーラ・アンガー キム・コーツ ターニャ・アレン アリス・クリーグ ジョデル・フェルランド コナミの人気ホラーゲームを映画化。ゲーム『サイレントヒル』は、シリーズ4作まで製作され、全世界で530万本以上の累計売上を記録している。製作総指揮に名を列ねる山岡晃氏はコナミのゲームミュージックの作曲家&ゲームデザイナー。 サイレントヒルという呪われた町で、娘を探す母。武器も持たないヒロインが、次々と襲いかかる恐怖体験から、どうやって逃れるのか…というスリルを軸に、娘の過去、サイレントヒルの秘密などが明らかになっていくミステリー仕立てのストーリー。 ゲームの世界をイメージダウンすることなく作り上げたゴーストタウンのセットやクリーチャーなど美術がとにかく素晴らしい。 オフィシャル・サイトは以下。 http://www.silenthill.jp/ Akira Yamaoka PLAY! Stockholm 2007 山岡晃がギターを弾くライブ映像! | |||||||
THE JUON/呪怨
THE GRUDGE 米日合作2004 清水崇監督 製作:ロバート・G・タパート、 一瀬隆重、 ダグ・デイヴィソン、 ロイ・リー 製作総指揮:ジョー・ドレイク、 ネイサン・カヘイン、 カーステン・H・W・ロレンツ、 ロイ・リー、 サム・ライミ 脚本:スティーブン・サスコ オリジナル脚本:清水崇 撮影:山本英夫 ルーカス・エトリン 美術:斎藤岩男 音楽:クリストファー・ヤング 出演: サラ・ミシェル・ゲラー ジェイソン・ベア ウィリアム・メイポーザー クレア・デュヴァル ケイディー・ストリックランド グレイス・ザブリスキー ビル・プルマン ローザ・ブラシ テッド・ライミ 石橋凌 真木よう子 尾関優哉 藤貴子 松山鷹志 ジャパニーズ・ホラー『呪怨』シリーズのハリウッド・リメイク版で、オリジナルの清水崇監督自らメガフォンを取り、日本人監督として初めて全米興行成績No.1を獲得する快挙を成し遂げた。しかも2006年10月、『THE JUON/呪怨』の続編『呪怨 パンデミック The Grudge 2』が興収2200万ドル(約26億円)で初登場1位を獲得した。監督は引き続き清水崇、出演は前作のサラ・ミシェル・ゲラーに加え、新たにアンバー・タンブリン、エディソン・チャン。 『呪怨』のハリウッドリメイク『THE JUON/呪怨』、『呪怨 パンデミック』の第3弾『The Grudge 3』の監督はVFX畑のベテランToby Wilkins。ただしこれは劇場用ではなくいわゆるVシネマ。 原作をそのままに舞台や人物をアメリカに変えてリメイクするのかと思ったがそうではなく、あくまでも俊雄ちゃんが出て来るところがミソですね。ストーリーは以下allcinemaより。 「東京の国際大学で福祉を学ぶ留学生のカレンは、異国の地での新鮮な体験を楽しみながら毎日を送っていた。ある日、カレンは授業の一環で米国人一家の介護を手伝うことに。そこはビジネスマンのマシューが日本で仕事をするため新たに借りた郊外の一軒家で、妻のジェニファーと軽度の痴呆を抱えた母親エマの3人で暮らしている。ジェニファーは慣れない日本での生活と介護で心身共に疲れていた。英語が話せる人間が他にいないからと、たった一人で向かうことになったカレンは、道に迷いながらもなんとかその家までやってくる。ところが、いくら声を掛けても誰も出てくる様子はなく、カレンは恐る恐る中へと入っていくのだったが…」 製作総指揮のサム・ライミはホラーの名作『死霊のはらわた』や『スパイダーマン』などで知られる監督。 オフィシャル・サイトは以下。 http://www.thejuon.com/ 因みに俊雄ちゃんのお父さん役の松山鷹志は僕の知り合いです。ついにハリウッド進出!?おめでとう! | |||||||
ダーク・ウォーター
DARK WATER 2004 ウォルター・サレス監督 製作:ダグ・デイヴィソン、ロイ・リービル・メカニック 製作総指揮: アシュリー・クレイマー 原作:鈴木光司 脚本:ラファエル・イグレシアス 撮影:アフォンソ・ビアト 音楽:アンジェロ・バダラメンティ ジェニファー・コネリー アリエル・ゲイド ジョン・C・ライリー ティム・ロス パーラ・ヘイニー=ジャーディン カムリン・マンハイム ピート・ポスルスウェイト ダグレー・スコット カイル デブラ・モンク 鈴木光司原作、中田秀夫監督の『仄暗い水の底から』を、同じ原作・監督コンビの『ザ・リング』 に続きハリウッドでリメイク。 ストーリーは以下allcinemaより。 「離婚調停中のダリアは、5歳の娘セシリアの親権をめぐって別れた夫との争いが続いていた。娘と一緒に暮らすための部屋を求めて、ニューヨークのルーズベルト島にあるアパートへとやって来たダリア。薄暗く不気味な雰囲気漂うアパートだったがシングルマザーのダリアに贅沢は言えない。こうして、アパートの9階の一室で母娘ふたりの新生活が始まった。ところが、寝室の天上にある黒い染みが日に日に大きくなり、黒い水までしたたり落ちてくる。さらに、裁判の行方も気がかりで、ダリアの心は不安とプレッシャーで押し潰されてゆく…。」 | |||||||
オールド・ボーイ
OLDBOY 韓 2003 2004年のカンヌ映画祭審査員特別グランプリに輝いた衝撃のサスペンス。土屋ガロン(作)と嶺岸信明(画)の手による同名漫画『オールドボーイ―ルーズ戦記』を『JSA』のパク・チャヌク監督が映画化。理由も分からぬまま15年間も監禁された男の壮絶な復讐の旅路をユーモアをにじませつつ力強く描く。(傑作ですが、アジア映画なのでさらりと紹介します) 同じストーリーのインド映画『ZINDA』(2005)もあるが、imdbによると著作権違反の疑いで調査中だそうです。う〜ん。確かにクレジットに原作者の名前が一切ない。さすがインド! その後ハリウッドのユニバーサルがリメイク権を獲得、ドリームワークスと共同で製作に乗り出したが著作権の問題で日本の双葉社と韓国の製作会社ショーイーストを訴えるなどしてゴタゴタが続いており、難航している模様。何とスティーブン・スピルバーグ自らが監督、『アイ・アム・レジェンド』のマーク・プロトセビッチが脚本、ウィル・スミス主演が決まっている。スミスの話だと韓国映画のリメイクではなく、原作漫画の再映画化を目指しているとのこと。 | |||||||
墨攻 A BATTLE OF WITS 中・日・香港・韓国 2006 ジェィコブ・チャン監督 製作:ホアン・チェンシン ワン・チョンレイ ツイ・シウミン リー・ジョーイック 井関惺 ジェィコブ・チャン 製作総指揮:ワン・チョンジュン スティーブン・ン ホン・ボンチュル 原作:森秀樹 漫画『墨攻』 酒見賢一(原作小説) 久保田千太郎(漫画脚本協力) 脚本:ジェィコブ・チャン 撮影監督:阪本善尚 美術:イー・チェンチョウ 衣装:トン・ホアミヤオ 編集:エリック・コン 音楽:川井憲次 照明:大久保武志 アンディ・ラウ アン・ソンギ ワン・チーウェン ファン・ビンビン ウー・チーロン チェ・シウォン 日本も製作に加わっているのでこの項に入れるかどうか少し迷ったが、オールアジア人キャストだし、日本の原作の素晴らしさと、それをこの小説の舞台(本場)中国の人が採用してくれたという感謝を込めて入れました。 マンガ版はビッグコミックに連載されていたが、これはこれでまた森秀樹の優れた筆力で十分見せられた。今回はあの『インファナル・アフェア』シリーズのアンディ・ラウ主演ということでとても興味深く見た。マンガ版とはえらいルックスの違いだがそれはまあしょうがない。 紀元前の戦国時代を舞台に、“墨守”という故事で知られる戦闘集団“墨家”の天才戦術家・革離(かくり)の活躍を描く。10万人の敵に対し、味方は四千人。不安におびえる兵士や民衆たち。ただひたすら守り抜くという墨家の戦術、秘策の数々…。 ここ数年の中国映画の例を見るまでもなく、さすがに戦闘シーンの迫力は凄い。日本映画も本当にがんばらなければ。ただ、説明不足部分も多く特に人間関係とかをもっとすっきりさせ(軍人は皆同じ軍服なので区別し難い)、アクション、サスペンスに徹するかまたは逆に戦争の空しさ・悲惨さを強調するかどちらかにした方がよかったような気もした。 墨子に惹かれる女兵士・逸悦を演じたファン・ビンビン(范冰冰)は2011年にはサントリーウーロン茶のCM(辛いカレーを食べる)に出演している。 オフィシャル・サイト http://www.bokkou.jp/ | 原作の小説。これがメチャ面白く。 このマンガもメチャ面白かった。 これは映画のMakingDVD |
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バイオハザード
RESIDENT EVIL: GROUND ZERO 独・英・米 2001 ポール・W・S・アンダーソン監督 製作:ポール・W・S・アンダーソン ジェレミー・ボルト ベルント・アイヒンガー サミュエル・ハディダ 製作総指揮: ヴィクター・ハディダ ダニエル・クレツキー ロバート・クルツァー 岡本吉起 撮影:デヴィッド・ジョンソン 音楽:マリリン・マンソン マルコ・ベルトラミ ミラ・ジョヴォヴィッチ ミシェル・ロドリゲス エリック・メビウス ジェームズ・ピュアフォイ マーティン・クルーズ コリン・サーモン カプコンの人気ゲームを映画化。続編『バイオハザードII アポカリプス』も公開された。 近未来。地下の秘密研究所で開発中の化学兵器(ウイルス)が何者かによって撒き散らされ、研究所を支配するコンピュータの反乱も始まり研究所は外部と完全遮断される。研究員は全員死亡。しかし彼らは「ゾンビ」化し跋扈することになった。事態を重く見、地上への感染を恐れた政府機関は特殊部隊を研究所に送り込む。特殊部隊は記憶を失った女性工作員アリスを救出し、ともに地下に向かう。地下では無数のゾンビのほか、コンピュータが繰り出すハイテク殺人兵器や秘密に開発されたモンスターの襲撃が展開。苛烈なサバイバルゲームが始まる…。 ゲームの世界を映画に移植した作品は多くあるが、中ではまだましな方だろう。その理由の大半は主演のミラ・ジョヴォヴィッチの魅力にある。かっこいい女が実に強いかっこいい役。しかもきれいな肌を惜しげもなく…。 だが、期待していた恐怖やアクションに関しては平凡。セットや小道具、CGも安っぽくありきたりなのが残念。肝心のゾンビについてだが、ジョージ・A・ロメロの爪の垢を飲ませたい!究極に追い詰められた状況での人間のエゴや複雑な人間関係、そして人の英知・勇気をもっともっと描いて欲しかった。若い人でロメロ作品を見ていない人はぜひ見比べて欲しい。 『バイオハザードIII』も興収2400万ドル(約28億円)を叩き出し、前作の2300万ドルを僅かに上回る好スタートで初登場1位を獲得した。 『バイオハザード IV アフターライフ』(2010)は初の3D作品。T-ウイルスに感染したアンデッドの最初の一人が「日本人」として描かれている。映画の冒頭、雨の夜、渋谷のスクランブル交差点。そのど真ん中で傘もささずに立ちすさんでいる一人の女がいる。この女が突然アンデッドとなり、通りかかったサラリーマンに襲いかかる!この女役は何と日本の歌姫こと中島美嘉。彼女がアンデッド!なかなか怖いぞ。その数年後、ここからが『V』の続きになる。すでに人類がほとんど全滅した世界。この渋谷の地下にはアンブレラ社の日本支社の要塞が作られており、アリスが自分のクローンらとそこに乗り込んで、刀や手裏剣で多くの日本人スタッフが働くアンブレラ社の野望を砕こうとするのだ。いやあ、まだまだ続くぞこのシリーズ。 |
これが本当のゾンビ。他は見なくていいくらい。 |
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トランスフォーマー 2007 製作総指揮:スティーブン・スピルバーグ 監督:マイケル・ベイ シャイア・ラブーフ ミーガン・フォックス ジョシュ・デュアメル ジョン・ヴォイト ジョン・タートゥーロ レイチェル・テイラー タイリース・ギブソン アンソニー・アンダーソン もともとは80年代にタカラ(現タカラトミー社)が発売した変形ロボット玩具シリーズで、コミック、アニメ、ゲームなどを含めて世界中で大ヒットした。ドリームワークス(製作総指揮スピルバーグ)によって実写映画化。監督は『アルマゲドン』のマイケル・ベイ。主人公サムとミカエラが初めてバンブルビーが変身するのを見るシーンで「こんなロボットは日本製に違いない」云々という台詞がある。また、後半、キューブからのパワーを携帯電話に注入を試みるシーンではノキアの携帯を「さすが日本製だ」「ノキアはフィンランド製でしょ」といった台詞がある。変身シーンのCGはさすがハリウッド!ワクワクするが、難をいえば敵・味方のデザインをもう少しはっきり分けて欲しかった。それにしても何故わざわざ街にキューブを持ってくるんだ?市民が巻き添えになるだろうがっ! 公式サイトhttp://www.transformers-movie.jp/top.html | |||||||
Pulse 2006 ジム・ソンゼロ監督 クリステン・ベル クリスティン・ミラン イアン・ソマーフォルダー 黒沢清監督の『回路』が原作映画。 『回路』は2001年に、カンヌ国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞している。 ミラマックスのホラー映画レーベル、ディメンション・フィルムズがリメイク権を獲得。脚本ウェス・クレイブン(ホラー映画の巨匠)で製作に乗り出したが、製作会社が脚本に難があるとして延期。クレイブンは降板、その後主演や監督も次々と降板、変更。ようやく完成し全世界では公開されたが日本での公開は何故か未定のようだ。 その予告編はこちら Pulse Trailer - Click To View 公式サイトは http://www.pulsethemovie.net/ | |||||||
アドリブ・ナイト AD LIB NIGHT 2006 韓国 監督・脚本:イ・ユンギ 原作: 平安寿子 『アドリブ・ナイト』(文春文庫刊『素晴らしい一日』所収) ハン・ヒョジュ キム・ヨンミン キム・ジュンギ チェ・イルファ キ・ジュボン 平安寿子の同名短編を韓国で映画化したドラマ。ひょんなことから見知らぬ危篤男性の娘役となり、その臨終に立ち会うハメになったヒロインの奇妙な一晩の出来事をリアルなタッチで綴る。主演はドラマ『春のワルツ』で日本で人気ブレイクしたハン・ヒョジュが主演。監督は『チャーミング・ガール This Charming Girl』のイ・ユンギ。ベルリン国際映画祭で大絶賛されたのをはじめ、釜山国際映画祭などでも話題を集めた。 ソウルの街で、ひとりの若い女が突然2人の青年から声を掛けられる。2人は女を10年前に行方不明になったミョンウンと勘違いしたらしい。女が人違いだと説明すると、今度はミョンウンの身代わりになってほしいと頼んできた。どうやら、ミョンウンという女性の父親が危篤で、2人は彼女に家出した娘のフリをしてその父親の臨終に立ち会ってほしいというのだ。女は断り切れずに、ミョンウンの父親が病床で待つ郊外の町へと向かうのだったが…。 Pulse Trailer - Click To View 公式サイトは http://www.adlib-night.jp/ | |||||||
カンナさん大成功です! 200 POUNDS BEAUTY 2006 韓国 キム・ヨンファ監督 原作: 鈴木由美子『カンナさん大成功です! !』(講談社コミックス) 脚本: キム・ヨンファ、ノ・ヘヨン キム・アジュン チュ・ジンモ イム・ヒョンシク イ・ハヌイ イ・ウォンジョン キム・ヨンゴン ソン・ドンイル ソ・ユン キム・ヒョンスク パク・フィスン パク・ノシク イ・ボムス リュ・スンス 鈴木由美子のコミック『カンナさん大成功です! !』(講談社コミックス) を韓国で映画化したラブコメディ。原作は韓国でも30万部売れたという。監督は『オー!ブラザーズ』のキム・ヨンファ。主演はモデル出身の新星キム・アジュン、共演に『MUSA -武士-』のチュ・ジンモ。 身長169cmにして体重95kgの女性カンナ。歌の上手い彼女は歌手を夢見て音楽業界に飛び込むが、結局スター歌手アミの舞台裏で声をあてる“ゴーストシンガー”に甘んじる日々。そんなある日、秘かに想いを寄せていたプロデューサー、サンジュンの冷酷な本音を知ってしまったカンナ。そこで彼女は一念発起して、全身整形で別人に生まれ変わることを決意、姿をくらますのだった。それから1年後、ジェニーという新人歌手が彗星のごとく現われる。169cm、48kgのパーフェクトボディと美貌に加え、天才的な歌唱力を兼ね備えたジェニーは、瞬く間にスターの階段を駆け上っていくのだが…。 韓国で2006年の興行収入1位を記録し、韓国の映画賞を多数獲得した。とにかく主演のキム・アジュンが予想外に素晴らしく、また特殊メイクも良く出来ていてなかなか見せてくれる。現在日本で山田優&南海キャンディーズのしずちゃんこと山崎静代で映画製作中とのことだが果たして勝てるだろうか?? 映画『カンナさん大成功です!』公式サイト | |||||||
Fist of the North Star 北斗の拳 1995 日米合作 トニー・ランデル監督 原作:原哲夫・武論尊 ゲイリー・ダニエルズ コスタス・マンディロア マルコム・マクダウェル クリス・ペン 鷲尾いさ子 『週刊少年ジャンプ』1983年〜88年に連載され、単行本売上げ通算1億冊、アニメも絶大な人気を誇った近未来SFアクションの傑作。日本の東映ビデオと東北新社の共同製作による「Vアメリカ」としてハリウッドで作られた。トニー・ランデルは『HELLBOUND:ヘルレイザー2』などホラー、アクションを得意とする監督。主演はアクションスターのゲイリー・ダニエルズ。鷲尾いさ子がユリア役、マルコム・マクダウェル(『時計じかけのオレンジ』の主人公)がリュウケン役で出演している他、ジャギ風の敵役でショーン・ペンの弟のクリス・ペンが出演している。原作初期におけるケンシロウ対シンの物語を単純に描いているが、南斗六聖拳や拳王は一切登場しないため、シンは純粋な悪党に終始している。基本的に北斗神拳の描写は少なく、トレードマークでもある人体破裂シーンなどは特撮で再現されているがはっきりいってしょぼい。マッドマックス風の世紀末描写に通常の格闘アクションを入れた低予算作品である。まあ、この傑作漫画を実写化するのは至難の業であろう。ケンシロウが金的を使うなど期待を思い切りはずしてくれている。 | 北斗の拳―完全版 (1) (BIG COMICS SPECIAL) | ||||||
スピード・レーサー Speed Racer 2008 製作:ジョエル・シルバー ザ・ウォシャウスキー・ブラザーズ監督 原作:吉田竜夫、笹川ひろし エミール・ハーシュ クリスティナ・リッチ マシュー・フォックス スーザン・サランドン ジョン・グッドマン RAIN(ピ) 真田広之 伊川東吾 1967年に放映された日本のTVアニメ『マッハGoGoGo』(タツノコプロ作品)の実写映画化。監督・脚本はなんと『マトリックス』シリーズのウォシャウスキー兄弟。さすがアニメオタクの兄弟、マッハ号のデザインはほぼ原作どおり。CGをフルに用いて実写なのにまるでアニメのような驚異的な映像がめくるめく展開する。日本に敬意を表しているのか日本にまつわるシーンがいくつか登場する。まずのっけからあのオリジナルテーマ曲が流れるのがうれしい。主人公スピードの弟スプリトルとペットのチンパンジー(これも原作どおり!)が遊ぶTVゲームは日本製なのかゲームキャラは日本語で話し、何故かスプリトルらが画面に入り込んで彼らと戦う。「富士」をイメージにしたと思われる日本のサーキット場、実況中継する日本のテレビ局は「岡本テレビ」が登場、またホテルに泊まったスピード一家とレーサーXを襲うのはもろ忍者である。悪徳メーカー・ローヤルトンと手を結ぶ日本の自動車メーカーの社長ミスター・武者役は真田広之。ただし彼の出演シーンはかなりの合成がかかっていてシルエットだったりしてまるで回想シーンのようだ。なおRAIN(ピ)演じるキャラは日本人という設定だったが、本人の希望で韓国人トーゴーカンという設定に変更された。だが、妹は日本人の名「ハルコ」のままで、父役は日本人俳優伊川東吾が演じている。 それにしても僕が大好きだったアニメがハリウッドで映画化されるなんて。ああ、こんな時代が来るとは。夢のようだ。 公式サイト | |||||||
ワン・ミス・コール One Missed Call 2008 日米合作 原作:秋元康 監督:エリック・ヴァレット 脚本:アンドリュー・クラヴァン 音楽:ラインホルト・ハイル ジョニー・クリメック エドワード・バーンズ シャニン・ソサモン アズーラ・スカイ アナ・クラウディア・タランコン レイ・ワイズ ミーガン・グッド ジョニー・ルイス ジェイソン・ベギー マーガレット・チョー デーブ・スペクター 原作はメディア・プロデューサー、作詞家として知られる秋元康の『着信アリ』。出版元でもある角川グループが製作に関わっている。携帯電話をネタにしたホラーシリーズで日本では本・映画・テレビドラマとも大ヒットした。日本映画版第一作は三池崇史が監督。台湾や韓国でもヒットとなったが、このハリウッド版は演出が平ったく何だか迫力不足。それでも全米興行成績(2008/01/07付)では5位につけるヒットを記録した。 因みにあのデーブ・スペクターがテレビ関係者役でカメオ出演しています(台詞ありですが数秒)。撮影終了後、デーブはスタッフに(英語で)「この映画は素晴らしいので日本でリメイクすべきだ!」とジョークをとばし、スタッフから受けていた(『とくダネ!』メイキング映像にて)。 |
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ラスト・ブラッド BLOOD THE LAST VAMPIRE 2008 香港・仏合作 クリス・ナオン監督 原作:プロダクションI.G チョン・ジヒョン アリソン・ミラー 小雪 リーアム・カニンガム JJ・フェイルド 倉田保昭 コリン・サーモン マイケル・バーン マシエラ・ルーシャ ラリー・ラム セーラー服少女が日本刀を手にヴァンパイアとの死闘を繰り広げるProduction I.G製作アニメ『BLOOD THE LAST VAMPIRE』を実写映画化したバイオレンス・アクション・ホラー。 戦国時代、大量に流された人の血によって力を得た種族“オニ”。以来、400年以上にわたって続く人類とオニとの戦い。そして、ベトナム戦争が混迷を深める1970年、オニの前に一人の少女が現われる。日本刀だけを武器に、たった一人でオニ退治を続ける16歳の少女サヤ。彼女の目的は全てのオニの起源である“オニゲン”を倒すこと。それは、殺された父の仇討ちだった。オニの殲滅を目的に創設された秘密組織の手引きで、オニの活動が活発化しているアメリカ空軍関東基地内の高校に潜入したサヤ。彼女はそこで、同級生のアリスをオニの襲撃から救い出す。やがて2人は行動を共にするようになるが…。 『キル・ビル』にも影響を与えたアニメを、仏の老舗映画制作会社Pathe(パテ)社によって実写映画化。総制作費は約30億円といわれる。プロデューサーは『グリーン・デスティニー(2000年)』『LOVERS(2004年)』のビル・コン、監督は当初『フレディVSジェイソン』のロニー・ユーと伝えられたが『キス・オブ・ザ・ドラゴン』『エンパイア・オブ・ザ・ウルフ』のクリス・ナオンに交代した。ヒロインの小夜役を演じるのは『猟奇的な彼女(2001年)』『僕の彼女を紹介します(2004年)』のチョン・ジヒョン、、オニゲン役は『ラスト・サムライ』の小雪、ヒロイン・サヤの育ての親役に世界の倉田保昭、『セブンティーン・アゲイン』のアリソン・ミラーら。スタント指導/振付師には『キス・オブ・ザ・ドラゴン(2001年)』のコリー・ユンが当たった。サヤが日本人女優でないのは残念だが、ジヒョン以上にはまりかつ実力のある人も思い当たらないねえ。1970年代の日本が舞台なので美術やセット全体がちょっとレトロ風。だが変な日本はそれほど出てこない。全員が英語で会話しているのは「玉に瑕」というところか。 それにしても邦題『ラスト・ブラッド』ってこれ何? 公式サイト 映画「ラスト・ブラッド BLOOD THE LAST VAMPIRE 」予告編 Trailer こちらも参考に→ |
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ドラゴンボール EVOLUTION DRAGONBALL EVOLUTION 2009 ジェームズ・ウォン監督 製作総指揮:鳥山明 ティム・ヴァン・レリム 原作:鳥山明 ジャスティン・チャットウィン エミー・ロッサム ジェームズ・マースターズ ジェイミー・チャン 田村英里子 パク・ジュンヒョン チョウ・ユンファ ランダル・ダク・キム アーニー・ハドソン 1984年から『週間少年ジャンプ』に連載され圧倒的な人気を誇った鳥山明の漫画が原作。単行本は国内で1億5千万部を売り、アニメはアジアからヨーロッパ、アメリカへ輸出され、熱狂的なファンを生んだ。主人公悟空は『宇宙戦争』のジャスティン・チャットウィン、ブルマが『ミスティック・リバー』『オペラ座の怪人』のエミー・ロッサム、ピッコロ大魔王がジェームズ・マースターズ、ヤムチャにパク・ジュンヒョン、マイが田村英里子、亀仙人にチョウ・ユンファなど意外なキャスティング。監督は『ザ・ワン』『ファイナル・デッドコースター』のジェームズ・ウォン。 ストーリーはおなじみ原作を下敷きにした「ダイジェスト版」のような感じ→以下allcinemaより「7つ全てを手にした者はどんな願いでも叶うというドラゴンボール。亡き祖父の遺志を継ぎ、世界中に散らばったそのドラゴンボールを探す旅を続ける孫悟空。彼は旅の途中で天才少女ブルマと出会い、2人は協力してドラゴンボール探しを続ける。そんな中、地球には、ドラゴンボールを手にして世界征服を企むピッコロ大魔王の脅威が迫っていた。武術の達人・亀仙人はピッコロの力に対抗すべく悟空の武術の才能に目を付ける。やがて、亀仙人の下で厳しい修行を重ね、次第にその秘めたる能力を開花させていく悟空だったが…。」 確かにハリウッドのSFXは半端じゃない。カンフーアクションもさすがである。アニメを遥かに越える迫力だが、結局あの傑作漫画の「世界観」というか「心」「精神」というか面白さの「真髄」みたいなのが全く欠けている。このキャスティングもまず最初に「乗れない」のでずっと「違和感」で終わってしまった。要は「煎じ詰めれば”アジアの物語”を欧米人でやること自体、間違いなのかなあ」と思いました。 公式サイト DRAGONBALL EVOLUTION Trailer | |||||||
パワーレンジャー Power Rangers 東映の戦隊シリーズをアレンジしたテレビシリーズ。戦闘場面、特撮部分は日本のフィルム(現在はビデオ)を使用し、俳優が演じるドラマ場面はアメリカやニュージーランドで現地のスタッフ・キャストによって撮影され、編集されている。1作目は『恐竜戦隊ジュウレンジャー』。このシリーズはアメリカだけでなくヨーロッパ、韓国、東南アジアなどで子供たちに爆発的な人気を誇る。この人気を受けて劇場版映画も2作製作され、20世紀フォックスで配給されている。 | |||||||
HACHI 約束の犬 Hachiko: A Dog's Story 2008 ラッセ・ハルストレム監督 製作:リチャード・ギア ポール・メイソン ヴィッキー・シゲクニ・ウォン リチャード・ギア ジョーン・アレン サラ・ローマー ケリー・ヒロユキ・タガワ ジェイソン・アレクサンダー エリック・アヴァリ ダヴェニア・マクファデン プロデューサーのヴィッキー・シゲクニ・ウォンは日系アメリカ人3世。彼女が80年代半ばに日本を訪れた時、ハチ公の話に感動して映画化を決意、脚本を犬好きで有名なリチャード・ギアに見せたところ彼も気に入って自ら製作者となり、彼が愛犬仲間であった『ギルバート・グレイプ』『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』『サイダーハウス・ルール』の監督ハルストレムに演出を依頼して映画化が実現した。舞台設定は当然アメリカ(東海岸の小都市)に移されているものの、何故か「主役」の犬は日本の秋田犬。確かにかわいいが。駅で迷子になってしまったその子犬を大学教授のパーカー(ギア)が拾い上げる。ケリー・タガワは珍しく「良い人」役で、そのパーカーに、犬の首輪に付いていた札の「八」の意味と読み方を教えてくれる日本人教授を演じている。その後の話は日本のハチ公とほぼ同じ。神山征二郎の『ハチ公物語』1987を原作とするという向きもあるが、実話を米国風にアレンジしたと見た方が妥当だろう。日本での公開はフジテレビ(東京では8チャンネル)開局50周年記念作品として「ハチ」にあやかって8月8日。ギアはキャンペーンで来日し、雑誌の表紙を飾り、『笑っていいとも』などにも出演、野球の始球式やハチ公像で本物?のハチと対面するなど精力的に活動した。 公式サイトはこちら→http://www.hachi-movie.jp/ それにしても最近の若者はこのハチ公の物語を知らないようだ。東京・渋谷の待ち合わせ場所としてつとに有名なハチ公も「何その犬?つないであるのか?噛まないのか?」などとボケる人がいるそうな。因みに僕の25年くらい前に上司だった人は実際にこのハチ公を見ていたそうだが、彼によるとハチが教授を待っていたのは、教授が帰り道で立ち寄る焼き鳥屋でお相伴に預かるのが目的だったそうな。それじゃあ感動も何もないが…。 | |||||||
ATOM ASTRO BOY 2009 デヴィッド・バワーズ監督 フレディ・ハイモア ニコラス・ケイジ ビル・ナイ クリステン・ベル ユージン・レヴィ ドナルド・サザーランド ネイサン・レイン サミュエル・L・ジャクソン シャーリーズ・セロン 劇場用CGアニメ版『ミュータント・タートルズ −TMNT−』を手がけた香港のアニメスタジオ、イマジアニメーション Imagi Animation Studios が、『科学忍者隊ガッチャマン』の劇場版とともに製作したフルCG劇場用アニメ。製作費は4000万ドル。『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』や『チキンラン』にもスタッフとして参加していたデヴィッド・バワーズが監督に起用された。もちろん原作は手塚治虫の漫画『鉄腕アトム』。1963年に手塚自らが製作・演出を務めた国産初のテレビアニメシリーズも良く知られているが、このアニメは60年代にすでにアメリカに輸出され、『ASTRO BOY(アストロ・ボーイ)』としてNBCネットで放送されて、非常に高い人気を誇った。このアニメを観たスタンリー・キューブリック監督が『2001年宇宙の旅』の美術監督に手塚を誘った話は有名である(その顛末はこちら)。とはいえアトムの翻訳作業は大変だったようで手塚はその苦労話などをさまざまな著作に残しているが、例えば「アトムは人間の心を持つロボットだ」という設定だが、アメリカ人のスタッフに「心」とは「heart」か「mind」か「spirit」かそれとも「soul」か?と聞かれて手塚が困ったというような話もあった。今回の映画はフルCGで描かれているが、当初のキャラデザインはアメリカ人好みの多少大人っぽいものであった。NHKのドキュメンタリー番組では監督らが来日して手塚プロと子息手塚真人にお伺いを立てたが、ダメ出しされ、オリジナルに近い子どもっぽいキャラに訂正された様子が放送されていた。日米のキャラの好みの違いがよくわかるものだった。このように製作はいろいろなところで難航し、監督の交代などもあって製作発表からおよそ4年もかかっている。声優陣はアトムの声を『チャーリーとチョコレート工場』の主人公チャーリー役のフレディ・ハイモアが担当、天馬博士がニコラス・ケイジ、ハムエッグにネイサン・レイン、お茶の水博士(Dr.Elefun)にビル・ナイ、ナレーションにシャーリーズ・セロンなどハリウッドスターがずらりと並んだ。ストーリーは原作をほぼ踏襲しており、天馬博士の亡くなった息子(原作ではトビオだがここではトビー)の代わりに技術の粋をつぎ込んでロボットを作る。そのロボットは人間の心を持ち、7つの能力を持って悪に立ち向かうというもの。次第に天馬博士に疎まれていくところなどはよく描かれていた。ただ、やはり僕らのような原作を全部読破し、子供の頃からアトムのアニメ(今見るとみすぼらしいが)に親しんでいる者にとってはやはり相当な「違和感」があるのは否めない。確かにCGは美しいし目を見張るような素晴らしい効果をあげているとは思うのだが、アトムの根底にある「温かみ」とか「優しさ」のようなものが欠けているような気がしてならないのです…。皆さんどう思いましたか?原作の『白い惑星』『ロボット流し』『うそつきロボット』のような「人間の心」を描くようなものを期待したいものだが。 |
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イエロー・ハンカチーフ YELLOW HANDKERCHIEF 2008 ウダヤン・プラサッド監督 ウィリアム・ハート マリア・ベロ エディ・レッドメイン クリステン・スチュワート エマニュエル・コーン ヌリト・コーン ヴェロニカ・ラッセル 桃井かおり 原作は1977年の松竹映画『幸福の黄色いハンカチ』。2007年、以下の発表があった。 松竹は12日、1977年に大ヒットした映画『幸福の黄色いハンカチ』をハリウッドでリメイクすることを発表、プロデューサーのアーサー・コーン氏とオリジナル版の監督を務めた山田洋次氏を招き、記者会見を行った。 30年前、高倉健主演で公開された『幸福の黄色いハンカチ』は日本アカデミー賞を始め、数々の賞を受賞した日本を代表する映画作品の1つ。もともとはピート・ハミルというアメリカの作家が書いた『幸せの黄色いリボン』が原作となっているだけに、今まで何度もハリウッドでリメイクを、という声が挙がっていたが、毎回何らかの理由で実現にまで漕ぎ着けることができなかった。しかし今回、6度もオスカーを受賞したプロデューサー、アーサー・コーン氏の尽力によりハリウッド版製作が決定、奇しくも日本版公開から30年目という節目の年にクランク・インすることとなった。 リメイク化について山田洋次監督は「感無量です。何年も前からハリウッドで、との話はあったのですが実現には至らず……。これでちゃんとした作品になるんだなという喜びと安堵でいっぱいです。アーサー・コーンさんならば、きっと素晴らしい作品に仕上げてくださるでしょう」と期待。 山田監督の言葉を受けたアーサー・コーン氏は「この名作を私の手でリメイクすることができて本当に光栄です。山田監督は人間性も、作品の持つリズム感も素晴らしい。僕が幸運なのは彼にアドバイスをもらえるということです」としみじみ語った。 スタッフ、キャストともにコーン氏は「最高の人材を集めた」と自信を見せた。監督には『天使にさよなら』(2001)のウダヤン・プラサッド。撮影監督はミッション』(1986)などで2度のアカデミー賞を手にしているクリス・メンゲス。「人間の孤独、愛情など、そういった細やかな機微を表現するのにこれほど適した監督はいないでしょう」(コーン氏)。 日本版での高倉健にあたるブレット役はウィリアム・ハートが務める。『蜘蛛女のキス』(1985)でアカデミー主演男優賞とカンヌ映画祭演技賞を受賞したハリウッド屈指の実力派俳優として知られる。マーティーン(桃井かおり)にはマリア・ベロ、ゴーディ(武田鉄也)にはエディ・レドメインがそれぞれ扮する(カッコ内は日本版での配役)。黄色いハンカチを飾って待つ女性(倍賞千恵子)は『コヨーテ・アグリー』に出演していたマリア・ベロが演じている。 「この作品のテーマである孤独と変わらぬ愛、そして"決してあきらめるな"という世界共通のメッセージを伝えたい」と力強く言い残し、コーン氏は会場を後にした。以上マイコミジャーナルから2007年2月13日からの引用でした。 オリジナルにも出演した桃井かおりが、途中3人が立ち寄るモーテルの女支配人?を演じていて、ここはちょっと箸休め的なシーンだった。全体のイメージとしては「よく原作映画どおりに忠実に翻案しているな」という感じ。若い2人がちょっと若すぎる(幼すぎる)とは思ったが、見ているうちにあまり気にならなくなった。というのはこの2人がなかなかの演技力で、これはちょっと予想外だったかも。ウィリアム・ハートはぐっと抑えた演技でこれはこれで健さんぽくて良かった。「落ち」も何もかもすべて知っているのにラストでやっぱり感動して泣いてしまった…爺ですみません。 |
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このほか、『ザ・リング』続編、『天国と地獄』『七人の侍』『生きる』などがハリウッドで製作進行中。また、現在オファー中、権利取得済、準備中作品、噂の作品などは「瓦版」コーナーへ。 | |||||||
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