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ハーフマニア
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外国映画で理解する日本講座。要注意。初心者専用。


標準的日本人(♂)

特徴

黄色人種。背が低い、黒の直毛・七三分け、出っ歯、つり目、必ずメガネをかけ、カメラを持っている。黒または紺のスーツ。

群れで行動する。かしこいが人にあまり馴れず話さない。馴れるとよくニヤニヤ笑い、おじぎをする。見学コースによく出没する。生魚、米を好む。アルコールを与えると歌う癖がある。近似種に「ヤクザ」「ニンジャ」がいるが、専門家でないと見分けられないので注意が必要。刺されたら速やかに医師の診断をうけること。


標準的日本人(♀)

特徴

黄色人種。黒の直毛で長くのばし、前髪は揃えている(最近は髪はやや茶色、肌は黒く変化が見られるらしい)。つり目。背は低く、キモノという派手な模様の布を何重にも巻いている。カメラを向けると必ず指をVの字に出すので他の人種と区別しやすい。

古来よりおとなしく、従順でしつけやすいといわれていた。が、最近ではそれほどでもなくなった。「ブランド」という品物が好きで、「ブランド」を見るとたちまち行動的になり、世界中に出没する。成長すると「オバサン」と呼ばれる別の生き物に変態する。「オバサン」は扱うのが難しいので要注意。アルコールを与えると歌う癖がある。丈夫で、世界で最も長生きする人種である。


ヤクザ

日本の男のほとんどはサラリーマンだが、そのおよそ半分がヤクザである。ヤクザは義理と人情によって集団で行動する。必ず刺青(正確には彫り物)をしている。一番人気はドラゴン模様。もちろんフンドシ一丁が正装である。拳銃より刀が得意。なお、失敗した時の責任の取り方は指を切り落としてそれを自ら食べることである。従って出来の悪いヤクザは、皆指が無く、とても不自由な思いをしている。


旅行

日本人はまず一人で旅行はしない。ましてや海外旅行など。一人旅というとだいたいが失恋の傷を癒すなどの傷心旅行で、決まって北の寒い地方に行きたがる。だから楽しむための旅行といえば団体旅行が当たり前で、その場合、「旅の恥はかき捨て」ということわざがある通り、フーリガンも裸足で逃げ出すほど傍若無人の破廉恥な暴挙に出ることが多く、こういう日本人の団体に出会ったら、すぐに身を隠すことをお勧めする。また何でも写真に取りたがり、どこでも潜り込み、あちこちに落書きを残す。土産物屋に行けばそれがたとえ日本製品でも買い込む習性がある。日本語以外の外国語は英語しかないと信じ切っており、フランスでもドイツでも英語を連発する。それでもほとんど会話は成立しないので、本当に手が付けられない。


竹と紙と木で出来ている。地震が多い国なので、軽い家が好ましいのだ。タイフーンの時は飛ばされてしまうし、火事になると跡形も残らず燃えてしまうが、あまり気にしていない。すぐ作れるからだ。また、靴や履物は脱いであがる。なぜならば部屋にはワラで編んだ美しい「畳」という床が敷かれており、それが汚れるのを嫌うからだ。ベッドが備わった寝室というものはない。どの部屋もふとんを敷くだけで寝室に変わるという合理的でフレキシブルな作りになっている。


風呂

よく知られているように日本人は風呂好きである。1日に3回は入らないと落ちつかない。信じられないことに、風呂はだいたい真夏でも42度以上の熱いお湯で、中で体を洗うのではなく、よ〜く温まるものである。風呂桶は木で出来ており、石鹸の泡などは入れない。また、生活上あまりにも重要なため、家の中のどまん中にある場合が多い。当然どのオフィスにも風呂があり、昼休みに皆ひと風呂浴びるのが習慣である。なお男も女も一緒に入るのが本式だが、ここ数年は公序良俗が厳しいため別々になってしまった。


オフィス

もうすでに和服は着る人が少なく、大抵は欧米人と同じスーツ着用が多い。しかしキャンペーンなどがあると鉢巻に法被を羽織る。それが正式の服装であり、礼儀である。オフィスのインテリアとして絶対に欠かせないのは、刀剣類、鎧・兜(剣道着でも可)、日の丸、盆栽または生け花、「忍」とか「志」とか書かれた掛け軸。また、ビルは鉄筋とコンクリで出来ているが、中はふすまや障子で仕切られている。ただしコンピュータなどは世界最新鋭のものが置かれている。


音楽

街のいたるところで尺八または琴がいつも流れている。ゲイシャは必ず三味線か琴を弾かなければならない。音階はいわゆる「ヨナ抜き(ファとシを抜かした)音階」で、激しい場面ではふんどし一丁の男が大太鼓を叩く場合が多い。時報は銅鑼である。


京都や日光には侍が住んでいるが、もうほとんどの地域で見られなくなってしまった。単にちょんまげという独特の髪型をしている相撲取りや町人と区別するには、腰に刀を持っているかどうかで見分ける。侍はミスをするとハラキリをしなければならない。そのため侍人口は減る一方で、政府は頭を抱えている。


忍者

日本人にもまったく正体不明な者達だが、要するに知力・運動能力に長けたスパイ&暗殺集団であり、四百年前から裏の世界で存在する集団らしい。しかし忍者の技術がインスタントラーメンや超小型のテープレコーダーや高性能なカメラ、時計、そしてバイク(なんと大胆にも『ニンジャ』という名が付いた物がある)などを産んだのは間違いないだろう。マリナーズのイチローは忍者の末裔であることは広く知られている。


相撲

皇帝が代々庇護してきた、日本が世界に誇る国技である。スポーツではなく、武道であるが、柔道や剣道、空手とは全く趣きを異にしている。相撲取りになるにはまず太らなければならない。丁髷を結わなければならない。そしてふんどし(相撲の時は「まわし」と呼ばれる)一丁にならないと仲間に入れてもらえない。また魂も高尚な者だけが選ばれてなれるのだ。最近ではハワイや、アルゼンチンやモンゴル出身の人など幅広い人材が活躍している。なお、二千年にわたって男性のみが相撲取りになるのを許されていたが、5年後には女性も参加できることになった。


天災

日本は地球上でも最も不幸な位置に存在する。地球上に10枚くらいしかない地殻プレートのうち4つの境目が日本列島の回りに集中しているため、毎日大小の地震に襲われている。だから少しぐらい揺れても日本人はさほど驚かない。また火山もあちこちにあり、常に噴火の危険に晒されているため、日本人はどこに行くにも防空頭巾を手放せない。また、夏にはタイフーンが定期的に縦断し、洪水や崖崩れが絶えない。また湿気がひどいため夏の体感温度は殺人的で、冬は逆に極寒の地となり、ドカ雪で家に閉じ込められてしまう所があるほどだ。山ばっかりで土地がないため、斜面にナナメの家を建てたりしている。それでも1億人もの人が住んでいるのは奇跡としかいいようがない。


食べ物

日本人は生の魚が最高の好物である。よく裸の女の上に生魚が並べてある料理が紹介されるが、残念ながらあれは相当の金持ちでないと食べられないので注意。また、日本食はヘルシーだという神話があるが煮物などほとんどの食べ物に砂糖がふんだんに使われているのでこれも注意。このほか腐らせた豆やゴボウという木の根っこや、気絶しそうなくらい酸っぱいウメボシという食べ物を好んで食べる。テンプラスキヤキは外人向けに特別に作られた食べ物なので食べやすいが、本当の日本通は上記の物を食べる。また、カエルみたいに食事の時は水をガブガブ飲むのも特徴。


芸者

今や忍者より探すのが難しくなってしまった。芸者を見つけだし、例えば一晩楽しく過ごそうなどと考えたら、家を一件売り飛ばす位の予算がかかることをまず知っておくべきである。なお芸者のほとんどは60才以上なので、そういう趣味の人だけが楽しむと良い。


ハイテク

忍者の項で少し述べたが、日本人が世界に誇るハイテクの技術の大半はニンジャの道具類が発展したものに過ぎない。箸で数ミリの物をつかんだり、米粒にお経を書いたりといった血の滲むような修業がすべて日本人の手先の器用さを産み、何でも小型で高性能のものを編み出して来た。そのかわりごついもの、馬鹿でかいもの、堅くて丈夫なものを作るのは不得手である。また、ほとんどの日本人が眼鏡をかけることになってしまったのはこういった細かい作業を代々続けて来たせいである。


ファッション

代表的なものは何といっても着物である。しかしながら着物一着は目が飛び出るほど高価(例えばロンドンのセビルローの一流の仕立師に最高級の生地で作ってもらった背広10着分の値段に相当するといったら実感出来よう)なので、大半の日本人は一着しかもっていない。それもほとんどは父から息子へ、母から娘へ渡されたものである。中には三百年前の先祖から受け継いだものを着ている婦人もいる。だからいわゆる冠婚葬祭の時にしか着なくなってしまった。仕方ないので普段は安い洋服を着ている。なお、着物の時は男女ともパンツははかない。洋服には丁髷が似合わないし、普段の手入れが面倒なので丁髷も消えつつある。(女性の場合は「ブンキンタカシマダ」という)が、急な葬式など着物を着なければならない場合のために常日頃から丁髷のカツラも携帯しているのは常識である。また、驚異的なのは足の指を使わないと履くこともできない下駄や草履である。これは木の板などにひもが通してあり、足の親指と人指し指の間で挟んで履くというものである。日本人は苦もなくこれを履き、マラソン大会などに出場しているのだ!


歌舞伎

日本が誇る文化、伝統芸能の代表的なものの一つ。歌や舞いをちりばめたミュージカルである。どうか驚かないでほしい。舞台に立っているのは全員が男である !若い女に見えるのも、少女や老女に至るまですべて男なのだ!そう、あなたが映画『ミスターダウト』やら『トッツイー』やら『MR.レディ』や『お熱いのがお好き』のジャック・レモンを見るのとあまり変わらないのだ。だからあなたがもし男性で、舞台上の女を見て「ゲイシャだ!」と喜んで惚れるのは危険である。(女性が惚れるのもある意味で危ないかも)なお、キッスの面々が歌舞伎のメイクを参考にしたのは有名である。また役者全員が女である「宝塚」というのは歌舞伎に対抗して江戸時代に生れた伝統芸能である。こちらのメイクは『ロッキー・ホラー・ショー』やデビッド・ボウイなどのグラムロックに大きな影響を与えた。


パチンコ

日本人には長い休暇がなく、また娯楽が少ない。日曜日には家族揃ってパチンコに行く。パチンコとは日本では唯一の公のギャンブルである。直径1センチくらいの鉄の玉をバネで弾き、穴に入れるゲームで、穴に入ると特典として玉が数個戻ってくる仕組みになっている。玉は金銭と同等の価値があり、玉をたくさん集めれば富豪になれるので、皆必死になってやっている。なお玉は金銭と同様国内で流通しているので、どこでもトラベラーズ・チェックのように使うことができる。大事にとっておくこと。ただし、あくまでもギャンブルなので、大儲けするのが難しいのはカジノと同じ。


長生き

平均寿命はずっと世界一である。アイスランドのように数百万人しかいない国で高度な医療が行き渡るのは理解できるが、日本には1億2千万人もの人がいる。なぜこんなに長生きできるのか?日本人の健康に対する執着心は物凄い。日本人は健康に関することならどんな珍妙な健康法でも受け入れる。雑誌やテレビには健康器具や健康食品、薬品、ダイエットの情報が氾濫しているのがその証拠だ。そのため皆いっせいに何かにぶら下がったり、キノコを入れた紅茶を飲んだり、赤ワインをがぶ飲みしたり、マグロの目玉をかじったりする。「あんた長生きするよ」というのが最高の賛辞である。


以上、わかってると思うけど、すべてうそっぱちなのでご注意ください。けしからん!とかいってクレームもつけないでください。日本人にはユーモアのかけらもない人がたまにいるので…。でも、これは外国映画を見た僕が、ああいう映画を作った人たちはきっとこう考えているんだろうと想像し、かなりシニカルに書いたものです。そんなに外れていないと思うけど…。あ、もし外国の方で日本のことを習い始めたばかりの人がいたら、ごめんなさい。本当の日本や日本人を知りたいのなら、日本に来てください。あるいはこちらへ



参考書一覧

参考書パート2

特集:
外国人が見る日本と日本人(前編)

特集:
外国人が見る日本と日本人(後編)

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