佐川一政とパリ人肉事件について
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世界を震撼させた、日本人留学生による、殺人・人肉食事件を紹介。また、この事件を扱った作品、カニバリズムをテーマにした文学・映画も特集。

犯人である佐川一政(さがわ いっせい 1949年6月11日 - )は神戸市出身。和光大学人文学部文学科卒業後、76年関西学院大学大学院英文学専攻修士課程修了、80年パリ第3大学大学院修士課程修了。『川端康成とヨーロッパ20世紀前衛芸術運動の比較研究』で修士号を取得。日本文学はもとより、フランス語にも堪能な文学者であり、要はかなりのインテリである。
幼少時から虚弱体質だったため『嵐が丘』『戦争と平和』の他、シェークスピアなどの海外文学や、音楽ではベートーベンやヘンデルなどを愛した、芸術少年だった。既に小学生の頃から、人肉を食する事に興味を抱いていたといわれ、高校時代にはある精神科医に直々相談したが、勿論取り合ってもらえなかった。
和光大学在学時代には中年のドイツ人女性宅に無断に入り、逮捕されたが、大企業の社長だった父親が支払った示談金により、告訴はされなかった。

1977年にフランスに留学、パリ第3大学に在籍していたが、1981年6月11日、同大学の友人だったオランダ人女性留学生(当時25歳)を自宅に招き、銃で殺害し、死体を損壊、その肉を貪った(パリ人肉事件)。数日後トランクに死体の一部を詰めブローニュの森にある湖に捨てたところを目撃され、逮捕される。
佐川は犯行をすべて自供したが、精神鑑定の結果、心身喪失状態での犯行と判断され、不起訴処分となり、アンリ・コラン精神病院に収容された。


この事件は日本はもちろん全世界、特に舞台となった仏・蘭をはじめヨーロッパ全土に衝撃を与えた。人類のタブー、現在でもカニバリズムは様々な事件や『羊たちの沈黙』『ひかりごけ』など多くの小説・映画ネタになっているが、現代の先進国で実際に起きた、しかも高等教育を受けた日本人が、飢餓とは関係なく行った行為は、世界中でしばらくセンセーショナルな話題になったものだ。
佐川の入院中、事件の映画化の話が持ち上がり、佐川は劇作家の唐十郎に脚本その他を依頼するも諸問題で実現せず、唐はこの時の通信をもとに小説『佐川君からの手紙』を書き上げ、芥川賞を受賞する。
1984年に帰国した佐川は都立松沢病院に入院。退院してからは小説家、評論家、自身をネタにしたAV出演などでマスコミに何度か登場しているが、際立った活動はなく現在に至っている。

ザ・ローリング・ストーンズの『Too Much Blood』(アルバム『アンダー・カバー』)
ザ・ストラングラーズの『ラ・フォリー』はこの事件を歌っている。

ドイツで特集されたパリ人肉事件の顛末。佐川はフランス語でインタビューに答えている。
Issei Sagawa Geisteskranker Kannibale

ここではあまりにもおぞましいし当サイトの趣旨とは大きく異なるので詳しくは書きませんが、佐川本人が書いた本などにも、殺人と死体損壊については詳細が述べられている。

まあ「世界に誇れない日本人ナンバー1」でしょう。人肉喰いという悪趣味で胸くそが悪くなる話だが、唐十郎の小説『佐川君からの手紙』はゾクゾクするほど面白い。
この他佐川一政の著作・関連本は
カニバリズム幻想
霧の中の真実』(『霧の中』の続編、『蜃気楼』は『霧の中』の完全版)
業火
生きていてすみません―僕が本を書く理由
少年A
殺したい奴ら―多重人格者からのメッセージ
サンテ
喰べられたい―確信犯の肖像
華のパリ 愛のパリ―佐川君のパリ・ガイド
まんがサガワさん』以上佐川一政著。それにしても…。

小説『アウトサイダー』や『賢者の石』などを著し、オカルト・猟奇殺人についての研究家でもあるアメリカの作家コリン・ウィルソンは佐川とも対談して上記紹介の『響』などの著作もある。

その他佐川に言及している本に
中村うさぎ著の『うさぎが鬼に会いにいく
本橋信宏著『にくいあんちくしょう―異端カリスマ列伝』、『素敵な教祖たち―サブカルチャー列伝・業界カリスマ17人の真実
唐沢俊一著『カルトな本棚』佐川の本棚をルポ。
別冊宝島編集部編『精神病を知る本新装版
矢切隆之著『性は乱調にあり
高橋華王著『まだ手遅れじゃない 粗食にしなさい!―先祖に学ぶ食の知恵』「食べること」について佐川の例をあげている!
カニバリズムをとりあげたその他映画など
羊たちの沈黙』、『ハンニバル』『レッド・ドラゴン』『ハンニバル・ライジング』 トマス・ハリスのベストセラー小説を映画化。人肉嗜好のレクター博士をアンソニー・ホプキンスが演じ、第一作『羊たちの沈黙』はオスカーを受賞、当たり役となりシリーズ化された。『刑事グラハム/凍りついた欲望(ビデオ再発売:レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙)』はこのシリーズ以前に映画化された作品。『ハンニバル・ライジング』には何故彼が人肉嗜好になったのかという悲惨な過去が描かれている。

八仙飯店之人肉饅頭』マカオで人を殺しその肉を饅頭にして客に食べさせていた店の実話を元にした香港グロ・スプラッター映画。実話をだいぶデフォルメしているが。続編など亜流作品は多数。

ソイレント・グリーン』 チャールトン・へストン主演のSF映画の傑作。極度に管理された近未来で…?

生きてこそ』 アンデスの雪山に墜落した飛行機。生き残った乗客らがとった行動を描く実話を基にした『アンデスの聖餐―人肉で生き残った16人の若者』原作による作品。同じ題材で『アンデスの聖餐』というドキュメント映画もある。また、2008年、第21回東京国際映画祭で特別招待作品として上映されたドキュメンタリー映画『アライブ/生還者』(ゴンサロ・アリホン監督)というのもある。公式サイト

デリカテッセン』核戦争後の荒廃したパリに一軒だけ建つ精肉屋が売る肉とは?『アメリ』のジャン=ピエール・ジュネ監督によるフランス映画。

ゆきゆきて、神軍』 原一男監督による天皇の戦争責任を追及した奥崎謙三の言動を記録したドキュメンタリー映画。凄惨な戦場での出来事が明かされる。



原作は結城昌治の直木賞受賞作。脚本・新藤兼人深作欣二監督による反戦映画『軍旗はためく下に』(主演・丹波哲郎)には太平洋戦争中の凄惨な出来事が描かれている。

ひかりごけ』 戦争中、極寒の北海道で遭難した船で起きた実話をもとに武田泰淳が書いた原作(下記参照)を熊井啓監督が映画化。主演三國連太郎團伊玖磨作曲の歌劇『ひかりごけ』というのもある。

マリアの胃袋』 平山秀幸監督のデビュー作。南の島を舞台に、日本人OLを食べて生きるというなぞの怪物を描くブラック・コメディ。

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』などゾンビ・シリーズ。ジョージ・A・ロメロ作が最高峰。

コックと泥棒、その妻と愛人』(1989) 高級フランス料理店を舞台に、さまざまな人間の欲望が交錯する。愛人を夫に殺された妻がコックに頼んだ身も凍ることとは??異色のブラック・ドラマ。リシャール・ボーランジェをはじめ癖のある役者が続々登場。『プロスペローの本』『枕草子』などのピーター・グリーナウェイ監督作品。

シン・シティ』に登場するケヴィン(イライジャ・ウッド)少年のエピソード。

スウィーニー・トッド 悪魔の理髪師』など多数。
2008年にはティム・バートン版『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』が公開され話題を呼んだ。


小説やドキュメンタリーは
武田泰淳『ひかりごけ
アンデスの聖餐
大岡昇平『野火
野上弥生子『海神丸(女性作家シリーズ (1))』
H・G・ウェルズ『タイムマシン (角川文庫)
沼正三『家畜人ヤプー
魯迅『狂人日記
などこれも多数。研究書・評論などは
図説 食人全書』、『カニバリズムの系譜―なぜ、ヒトはヒトを喰うのか。』、『震える山―クールー、食人、狂牛病』、『カニバリズム論 (福武文庫)』、『カニバルキラーズ―恐るべき殺人鬼たちの系譜』、『聖なる飢餓―カニバリズムの文化人類学』、『人肉食の精神史』など。

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